Uki Dialy

「カラーダイヤモンド専門店 コズミック」店主によるカラーダイヤモンドブログ
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ア、秋
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    今年は“蚊”が少ないなと思っていたら、暑さのせいですって?!

    猛暑の長所〜・・なんて『韻』を踏んで喜んでいる場合ではありませんが、

    蚊さえ“へこたれる”夏なんてね、ちょっと記憶にありません。

    蚊ばかりではありませんな、蝉の声もね、40℃近いここ数日は非常に少ないという・・・なんや不気味やねぇ〜

    そのうちに、、『メチャ熱いと思ったら、背中に火付いてた!』、

    なんてことにならないかと、、ナンボなんでもね、そこまでならんでしょうが、日中に外出したら、それこそ火桶背負って歩いてる、、と感じても不思議ではありませんな。

     

    雨の降り方も変ですね、極端な“集中型”と言いますか、『豪雨』と『雨乞い』のエリアが“斑模様”? これぞUneven、混在しておりますね・・・・先日もね、大阪市内の大雨の様子がニュースで映っていて、堺市や和歌山も強い雨、、って言ってるのに、UKI邸辺りはまるで“平穏”そのものでカラッカラッ! 

    今月一杯のUKI邸界隈は、どうやらずっと“雨乞い状態”、

    今日もまた、邸内の3,000本の薔薇に、しっかりと水をやらねばなりません、、

    シンド・・・

     

        我が声の吹き戻さるる野分かな 

        ― 内藤鳴雪(18471926)―

     

    台風でも来ないかな〜なんてね、ついつい不埒なことを考えて。しかし、

    来たら来たで、もうとんでもないSuperクラス、超弩級のものがやってくるのでありましょうね、ホント恐ろしい。

     

    本当の秋はまだまだ先、ホント『ずっと先〜』のような気がしますので、

    “秋を探しに”行ってみましょう。

    いえ、外出はいたしません、家の中で。

     

    芥川龍之介の短編に『秋』という作品がありました、、ふと思い出して読み返してみました、、、短編ですから直ぐに読めます。けれど、読んで直ぐに忘れてしまうような小説、、、そして、『どのへんが秋やねん!』ってね、思わずにはいられない。『こんな姉妹、いるわけない』とも。・・・・Storyの舞台は、東京とその近郊と、大阪とその周辺、で間違いなさそうなのに、どうも“世界が狭すぎる”、地方の隣り合わせたA町とB村、みたいなね、良く言えば閑静、悪く言えば鄙びた、なんとも土臭い、垢抜けていない、、、映画化すれば、加藤剛と栗原小巻と竹脇無我と山本陽子を共演させて、、、相変わらず古いね、、、彼ら彼女らに濃いグレイとか鉄紺の着物着させて、、加藤と竹脇はザンギリ頭で、栗原と山本は“丸髷”で、関西弁しゃべらせて、アクセントが変であろうが直さずにそのままにして、『昭和5年くらいをイメージして、適当にやっといてくれ』みたいなことにすれば妙に原作にシンクロするのではないかなと感じる短編。

    ところがですな、流石に文豪の作品、1度目を通したくらいでは本質に迫れない。

    これを再度読む、、“部分的”に読むとですね、、『どうしてこんなに面白くも何ともないのか』を知ろうとしてね、、、何か所か読み返しておりますと、徐々に文章に味が“にじんで”来て、鄙びた田舎の畑に、いつの間にやら柱が立って、『あれっ!?』と思っているうちに屋根が出来て、『へ〜っ!』となっていると壁が塗られていて、気が付いたら堂々たる日本家屋が作られて行ってる〜〜っていうような気持に。

    ダイヤモンドで譬えれば、最初のコンタクトは、石ころをダイヤの原石と認めた、というほどのもの。しかしながら、そんな言うほど格別な物とも思えないと・・・・・それが、、Cut & Polishされて行くうちに見事なストレートラインを響かせ、気づいてみれば、素晴らしい生地を現出させたスクエアの輝きを持って生まれ変わって掌に乗っているというような。

    面妖な?ことに、『有りえへん』と、心の中で酷評?したStoryが、いつの間にやらリアルに感じている・・・『そう、こんな姉妹がいたらな、いや、いるはず、いるに違いない!』と。

    これってやはり、、芥川龍之介の計算され尽した描写、なんでありましょうね、ダイヤを研磨するようなね。

    全くおかしなことですが、芥川龍之介が、優れたダイヤ研磨職人のように思えてくるのでした。

     

     

    太宰治の『ア、秋』という、短編ともエッセイとも言える?言えない?作品があります。昔は、このような形式の書き物を『小片』、あるいは『掌編』と言ったそうですね、『掌(てのひら)』に乗せるような、ホント軽い読み物。

    その中に、次のような記述があります・・・

     

    「本職の詩人ともなれば、いつどんな注文があるか、わからないから、常に詩材の準備をして置くのである。
    『秋について』という注文が来れば、よし来た、と“ア”の部の引き出しを開いて・・・・・・

    秋ハ夏ト同時ニヤッテ来ル。と書いてある。
     夏の中に、秋がこっそり隠れて、もはや来ているのであるが、人は、炎熱にだまされて、それを見破ることが出来ぬ。耳を澄まして注意をしていると、夏になると同時に、虫が鳴いているのだし、庭に気をくばって見ていると、桔梗の花も、夏になるとすぐ咲いているのを発見するし、蜻蛉だって、もともと夏の虫なんだし、柿も夏のうちにちゃんと実を結んでいるのだ。
     秋は、ずるい悪魔だ。夏のうちに全部、身支度をととのえて、せせら笑ってしゃがんでいる。僕くらい炯眼の詩人になると、それを見破ることができる。家の者が、夏をよろこび海へ行こうか、山へ行こうかなど、はしゃいで言っているのを見ると、ふびんに思う。もう秋が夏と一緒に忍び込んで来ているのに。秋は、根強い曲者である。・・・・・・・・」

     

    『秋は夏と同時にやってくる』、

    文中で太宰自身が(自慢げに)言ってますけども、これが“炯眼”というもの、なのでありましょう。

    特に日本の場合、実りの秋は、暑い夏、『高温多湿の夏』の賜物、

    太宰の言う通り、秋と夏は“ワンセット”と思って間違いのないところかもしれませんね。『令和』を世に送り出した中西進氏も、このように言ってる、、

    『秋(あき)とは、十分満足する意味の“飽き”と同語だと思われる』・・

    そう、もう、とことんまで夏に『あきあき』している、だから、『あき』!

     

    それにしても、

    “ひそんで”、“しゃがんで”いる秋、

    もういい加減に、少しくらい顔を出してくれても良さそうなものなのに。

    そう思ってカラーダイヤの一粒を手に取って(ピンセットで摘んで)ルーペでじっくりと観察&鑑賞いたしますと、心なしかファセットの二つ三つに、若干濃いめの色だまりが、、、これが最近まで完全に“忍んで”いた秋なのか、ようやくわずかに姿を見せ始めた秋なのかと、思いたく、また時間の経過によって、それが確信に変わるのではないかと感じております。

     

    「そんなもの、気のせいや!」と仰る諸兄、

    貴方は、今月初旬と比べて太陽の角度が大きく変わったことをご存じないのでは?

    この8月末近く、大阪では午後5時頃になりますと、太陽がかなり“西南西の下”の方に来ましてね、東に向いているこの部屋からも、ドアを開けると西日が非常にまぶしくて、そちらの方角を見ていられないほど。

    それがどうした?

    この西日をですね、正確に言えば南向きのサッシから斜めに入って来る光を、東側のカーテンを開けて東の外に通してやる、するとですな、その状態で見るカラーダイヤの光沢は、、“得も言われぬ”Fantastic

    これぞfancyの極み。

     

     

    さて、芥川龍之介や太宰治が生前、どれほどの収入を文学から得ていたのか、純粋に“書き物”のみでの収入は、今の貨幣価値に換算していくらくらいだったのか、非常に興味あるところですが、検索しても簡単には出てきませんね。推測するに、そう大した金額ではなかったという気がします。特に太宰なんてね、生涯自活していなかったとも言えますしね。でも、もし、彼らが今でも存命ならば、どうでしょう、原稿や講演の依頼が引きも切らず、休む間もない、、二人とも、自殺しているヒマなんぞもない!というような状況なのではないでしょうかね、年収は軽く数億以上?!

    そんなことを思いながら見るカラーダイヤの色は、全く“邪(よこしま)”に染まっておりますけども、、失礼〜、、、いや、ホント、時間というのは恐ろしいですよね、時、タイミングというのはね、、何を言い出すのやら??

     

    全く迂闊なことに、最近ようやくにして気がついたことなのですが、

    4Cが全く同じと言いますか、ほぼ同じグレードの商品に大きな価格差が生じているということ、皆さんも良くご存じのことと思います、、

    最大の物で、どれほどの開きというか、最高値は最安値より何割高、あるいは何倍、

    どれほどだと思いますか?

     

    1,  2割高(x 1.2

    2,  5割高(x 1.5

    3,  2

    4,  3

    5,  4

    6,  5

     

    さあどれだ??

     

    正解は、、

     

    5 & 6です、

    4倍から5倍という感じ。あくまでも我々が輸入する際の価格をベースにした数字でありますけども。

    Fancy Pinkでは有り得るかどうか、まだ見たことはありませんが、

    例えば、0.3crtFancy Pink SI2のラウンドがあるといたしましょう、

    ひとつは色が淡いめでFancy Light寄りで、インクルージョンも多めで、少しSymmetryが良くなくて、日本の鑑定屋(AGT or 中央宝石研究所)のグレードのみ。

    もう一つは、かなりIntense寄りで、短いクリベージが一つ入っているだけで、非常に整ったproportionで、GIAの同グレードの鑑定書と、Argyle5Pあたりの鑑定書が付いている。

    この場合、前者が$10,000/crtで、後者が$50,000/crt、、

    ということは十分に有り得る、

    というのが現在の市場なんですね。

     

    $10,000を選択する人が間違っているとか、$50,000を選ぶ人が優れているとか、そんな話をしているのではありません。

    UKI氏は、どちらも推奨いたします!

    ただし、納得して、十分に認識の上で選んでいただきたい、

    それだけ。

     

    この価格差、

    ますます開いてきそうな気がしている昨今の海外市場です。

     

     

     

     

     

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