Uki Dialy

「カラーダイヤモンド専門店 コズミック」店主によるカラーダイヤモンドブログ
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You are very lucky !
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          一人してものを思へば秋の夜の

          稲葉のそよといふ人のなき

           ―凡河内躬恒(おおしのこうちのみつね)、古今集―

     

    ―ひとりで物思いに耽っている秋の夜、稲の葉がそよそよとそよぐように、『その通りだ』と言ってくれる人はいない。寂しいことだ―

     

    今日はまた関東から西では真夏日のようですね。

    先週末の大阪は割と涼しくて、エアコンを付けてない時間も長かったのですけども、今日の蒸し暑さを我慢するにはかなりの根性が必要のようです。

     

    ようやく猛暑日も終わったかなという感じがありますね。スーパーで、小さな栗が10個ほど入ったネットが400円とか500円とかのとんでもない価格が付けられて並んでいるのを見まして、田舎者のウッキーは『な、な、なに! ベラボウな!!』と憤慨しながらも、一瞬のちには、『秋やなあ〜』なんてね、つぶやいたり。

     

    夜の帳が降りますと、虫たちの鳴き声が涼しい夜風を誘っているようにも感じますね。もし、小径をはさんで向こう側に稲穂が並んでいたら、夜風に聞こえる“そよぎ”は、人のささやきのように聞こえるのかもしれません。

    Fancyな秋の訪れでありましょう。

     

    稲穂が頷いてくれる声は聞こえなくとも、ひとり物思いに耽るのはたまには良いことでありましょう。しかし、頭痛がするまで浸り込まないでくださいね、そして、最後はカラーダイヤで〆てくださいますようお願いします。

     

    秋の声が届いてくるようなって、夏の間にまた少し体重を増やしたような気がするUKI氏は戦々兢々、、このまま食欲の秋に“突入すれば”、冬には合うスーツが皆無になる!

    ホンマえらいことでございます、、、

     

    笑っている貴女も、

    他人事ではないですよ、

    大丈夫ですか?!

     

    ところでこの季節、

    “食”と言って思い出すのはAntwerpのムール貝。

    8月の末から9月初旬は、欧州の夏休み明けですので、毎年必ずと言って良いほどAntwerpへ買い付けに行っておりました。行ったら必ず食べていたのがムール貝。小さなバケツ一杯に、ワイン蒸しガーリックベースのスープと一緒に盛られてくるムール貝を、それこそ“ひたすら”に啄む(ついばむ)という感じでね。日本で同様のことが出来ないのは全く残念なこと。去年行った神戸の洋風居酒屋には『ムール貝ワイン蒸し』がメニューにあったから、喜び勇んで注文したら、値段の割に量は少ないし美味しくないしで、ガッカリいたしました。どこか欧州並みに美味でタップリとした量を食わせるお店はないのかなぁ〜

     

    無色透明のダイヤの輸入卸売を本業としておりました折りには、やはり8月中というのは日本国内の卸売があまり活発でなかったものですから、9月から“仕切り直し”、という感じでね、海外市場の夏休み明けの買い付けには格別の力が入ったものでした。鮮明な記憶に残っている事柄もいくつか〜

     

    20世紀末のベルギーは、9月になると急に冷え込みましてね、ある年の91日の朝、“出勤”しようとホテルの出入り口へ向かって歩いて行きましたら、ドアのガラス越に道ゆくベルギー人たちの‘真冬のようなコート姿’。『あのねぇ〜、そんなアホな』と、通りに出てまたビックリですよ、大阪の12月初旬でございました〜靄(もや)というか霧と言うか、急な気温の変化の影響なんでありましょう、あたりは白いものに被われて視界の悪いこと悪いこと。

    もともと真夏であっても、ほとんど“真夏日”にはならなかったベルギーですから、そういう冷え込みも‘あり’な訳でしてね、同様のことが9月の日本、関東から西の平野部に起こったら大変ですよね。でも、当時のAntwerpの景色と体感温度を思い出すだけで、30秒くらいは涼しい気持ちになれそうです。あの光景、まさに『白露』でございました。

     

    一転、インド、BombayMumbai)の9月初旬は酷暑。仕事が終わってから、ホテルのプールでひと泳ぎするだけが楽しみ。日射しが尋常でないですから、仕事中は、ブラインドをしっかりと下ろした部屋の中で、じーーっとね、まるで修行僧のようなもの。そのようなある時、とあるオフィスを訪ねてゆきましたら、‘買い付け終了’風情の見知らぬ日本人バイヤーがですな、そのオフィスのスタッフやブローカー相手に何やらカード遊びに興じている。チラリと見えたその絵は、、、な、なんと、花札なんですな、そう、日本の花札を一生懸命にインド人に教えている!

    『おいおい、神聖な買い付けの場で何をやっとるんだ!』というようなことは言いはしませんでしたけども、気持ちの良いことではございませんな。仕事の集中力が削がれるしね。自慢やないけど、ウッキーは買い付けの現場に“遊び”を持ち込んだことは一度たりともございませんでしたよ、ボンヤリと喫煙タイムというのはあったけどね。

     

    まあ、それにしても、褒められたことでないけども、インドの花札は、古き良き時代の象徴なのかもしれませんなあ〜・・・・

     

    そう言えば、10日ほど前でしょうか、インドのSurat(スラット、スラート)に買い付けに来ているという奴からメールがあってね、苦労話というか、それ以上の過酷なお話をいくつか知りました・・・

     

    Suratはインド北西部、Mumbaiから北へ500キロくらいのところだと思います、人口約450万人の大都市ながら、ダイヤモンドの関連は恐らくSurat郊外の村というようなところだろうと推測いたします。

     

    そんなところにどうして??

     

    村と言ってもね、インドのことですから、何千人とか簡単に集まるし、時給が安くて済む。広い土地はただ同然なんでありましょうね〜いくつものインドのダイヤ業者がSuratに工場を持って、賃金の安い従業員を多数使って研磨させているということなんだろうと。

    そこへ直接出掛けてまさに磨り上がり、“工場直売”とも言うべき商品を買っているという訳で。

    Suratまで行く日本人はそういないでしょう、なんせ過酷過ぎる、、、平均最高気温が年間を通して40℃超。8月は一番マシで約38℃なんだそうで。まあこれはね、インドの多くの都市と同じようなものなんだろうけど、都心から遠く離れた村ですから、Mumbaiなんかと違って“食”が耐え難いのだとか〜衛生面で問題あり、ということで、野菜がダメ、果物ダメ、牛肉や豚肉は宗教的に絶対ダメ・・・ということで、口に入れられるのはパンと紅茶、コーヒー、鶏肉くらい。酒に逃れようとしてもロクな物がない!

     

    そして、口に入れる物に気を付けても、時おり胃腸が“ヤバく”なるのだそうで、そんな場所で1週間、10日、、、凄いことですな、ホンマの修業や! 

    薄いお粥すすって、鉄の意志と、鋼鉄製の胃腸と肝臓を持ってないことにはとてもやないけどSuratには行けまへん、、、これが令和元年のインド買い付け風景?!

     

    ウッキーのダイヤモンドバイヤー人生はほぼ終了しております、海外買い付けに行かなくなって14年になってしまいました〜飛行機の乗り方も忘れたのでは?と案じておりますよ。再度、海外買い付けにトライ、なんてことは余ほどの事がない限りないと思いますね〜・・・そう、今は海外の“思い出の中に生きている”、、、ということですが、特に残念とも思っておりません、負け惜しみではなくてね、、そういう時代ではなくなった、というだけのこと。他人が買って来た商品にあれこれ文句付けて買った方が効率が良いから、そうしてる。

     

    しかし、買い付けに行くことは良い事だと思います、“新品”を見られることは言うまでもなくアドヴァンテージですし、Cut & Polishに近い場所で仕事することによって自分の中にStoryが蓄積されることが何よりも大きいし得難い経験となります。UKI氏もまた、買い付け行ってる頃に、現地でのことが大きな財産になっております・・・・

     

    ・・・・AntwerpでもMumbaiでも、取引先の事務所に長老とも言うべき人がいてね、、息子に仕事を任せているオヤジさんだったり、引退しかけのオーナーの相談役のパートナーだったり、なんですが、彼らは“難義”している我々バイヤーを見て、実に良いタイミングで声を掛けてくれるのですな。

    買い付けに赴くのは通常2か月に1度、回数が多くとも約3週間はインターバルがありますから、前回と感触が違う、相場がかなり変動している、ということもよくあってね、そんな時には、初日にはまるで買えない、2日目の午前もダメ、、気分が冴えないから表情も曇ってくる、、、そんな時に言われたのが〜

    You are very lucky.

     

    あのなあ、ジジイ!

    とかって、怒鳴りたくなりますよね。

    でも、それ、『You are very lucky』は事実なのです。

    Why

     

    もし、買い付け初日の午前の早い時間に安くて良い物が買えたら、それがその買い付けの残り何日かの基準になってしまう。となると、どうなるか?

    安くて良い物がそうそうたくさんある訳ないから、最初に買えた物と比較すると、その後に見るほとんどの商品は見劣りしてしまうのですね、、、そして、買えなくなる!

     

    買えないのはバイヤーとして最低のこと、旅費もしっかりと掛かるから行かない方がマシということに!!

     

    初日に全く買えなくて苦労している中では、様ざまなことを考え、まさに“ひねり出す”という感じ。市場に余っていて相場よりも安くなっている物が必ず存在しますし、『そうや!』と、Goodアイデアと言いますか、Niceなアイテムを発見することも。

    それに、このような苦労して買った商品は“愛おしい”と言いますか、おかしな売り方をしないものでしてね、後あとまで効果が続くということで〜

    ・・・・買い付け序盤で買えないと“超ラッキー”なのであります。

     

    このページの読者の方で、カラーダイヤを買いたいけども、なかなか良い物に巡り逢わない、あるいは、12個買ったけども満足できない、と言う人、

    You are Very Lucky!』

     

    あなた方の目の前には広大なカラーダイヤの世界が拡がっております。

    その世界への入り口を見つけるのは、ひょっとしたら今夜かもしれないし、明日のお昼かも。

    もし、“その1個”で、何かに閃いていただけましたら、次々とカラーダイヤの魅力があなたの中で展開されることになります。

     

    その瞬間をどうかお楽しみに!

     

     

    | ukitama | - | 16:55 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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