Uki Dialy

「カラーダイヤモンド専門店 コズミック」店主によるカラーダイヤモンドブログ
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立冬
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    大阪でも最低気温が10℃前後となってきました。

    皆さんお住いのエリアも、朝夕の冷気をしっかりと感じておられることでありましょう・・・117日は『立冬』〜

     

    紅葉前線が本州を南下中。

    そのうちに、『木枯らし1号』なんてね、ニュースで言っているのを聞くようになります。いよいよ“西高東低”、、冬型!気圧配置。

     

    11月の季語と言いますと、何か地味っぽい色のイメージがありますね。

    代表的なものは、『時雨』でしょうか。

    『時雨』の語源は『過ぐる』とも言われていて、

    それは、時雨が通り雨で、雲が流れて行ってしまうと雨がやんで陽がさしてくるから、なんですな。

    時雨ている間は言うに言われぬ寂寥感、

    そして、雨あがりの直後、

    陽ざしによっては、大きな虹が見えることも。

     

    11月の北関東から東北では、雲が次々に現れては流れゆき、1日の間に時雨と晴れ間を繰り返すので、朝から夕の間に何度も虹が掛かるのだとか・・・時雨と虹は、本格的な冬の訪れのサインです。

     

    移ろいゆく季節がしみじみと感じられる頃、

    こんな時、必ず開くのは、幸田文のエッセイ『季節のかたみ』。

    最初から通読してはおりません、「今日はこのあたり」と適当に開いたところから読み始めるということを繰り返しております・・・・幸田氏にはかなり失礼かなとは思うけども、この人のエッセイは、エッセイにしてはひとつひとつのお話がちょっと長いので、時おり部分的に読む方が味わい深いという気がします・・・今日もまた「ほ〜ゥ」と感じる文章が―

     

    “はす”に腰かける、、

    お若い方々にはちょっと理解不能かのしれませんね、ウッキーも直ぐには気がつきませんでした、縁側や縁台のような長手のものに腰をおろす時、‘浅いめ’に少し斜めに身を置くこと・・・かつての日本女性の‘たしなみ’ですね。

    昔の白黒写真を見ますと、着物姿の女性たちがそのように座っていることが多いのでは、、、両膝を真正面に向けるのではなく少しずらして座って若干ながら上半身をひねって顔だけはしっかりとカメラに向くという。

    『これは特別なしつけや教えではなく、誰もがみなそうしていた時代だったので、子供の時からひとりでに目から覚えて、その姿態が身についたもののようです・・・』とのこと。

    幸田氏によれば、この姿勢を“正面を譲る”と言うのですね、なかなか趣きのある言葉です。

     

    “はすに掛ける身ごなし”と言ったところで、

    ウキ世代から下の女性に理解できる訳はありませんし、その所作を実行するなんて全くとんでもないことでありましょう。

    なんせ、『ぬれ縁』や『あがり框(かまち)』というような言葉が死語になりつつありますから。

    若い人たちに『ぬれ縁』と言って、どんな色っぽい縁なのだ、と聞かれたらまだ良い方でありましょうか。『框(かまち)』とは、どんな道具なの? 鎌と何かのミックスなのか? と言うなら、まだ想像力が豊かな方だと言えるかもしれませんな。

     

    幸田氏は続けます、、、

    “はすに腰かける”なんて消えて惜しいと思うほどのものではないが、(いや、ウッキーは、消えたらかなり惜しいと感じますが)、かつての日本女性には現代人にはない“身の柔らかさ”があった、と。

    身の柔らかさがあったからこそ、“はすに掛けて”上半身や顔が正面向いてという姿勢を長時間続けることが出来た、と。

    『・・・私は惜しいと思うのです・・知能もすぐれ、芸術もよくわかり、情感も洗練されているし、しかも美貌だが、ただし身ごなしは、ぼきぼきと“薪ざっぽう”・・・』

    なんて言われたら、その人は大いにショックだろう、と。

     

    “薪ざっぽう”って??

    たきぎ、まき等、キャンプとかで作る“たき火”の燃料の木切れですよね〜・・・おーーー“たきぎ”かよ、なんぼベッピンさんでも興醒めですな、確かに。

     

    幸田氏は結論づけます、、

    身の“しなやかさ”は、『女にとっては血管の通っている部分、のような気がします。』、と。

    “しなやかさ”のない女は、血が通ってない、ロボットと同じ-------

    いや手厳しい!!

     

    さて、この“しなやか”が、カラーダイヤの美しさに大いに関係しているのは間違いのないところ。

    なに!? ダイヤモンドが柔らかい?!? そんなはずあるまい!!

     

    そう、確かに、柔らかく伸び縮みするダイヤモンドなんてあるはずはありません。

     

    カラーダイヤの“しなやか”は、ダイヤモンド自体に存在するのではなく、ダイヤの輝きの中に潜むひとつの“成分”、あるいは“特質”。

     

    これが“見える”ようになると、カラーダイヤをいっそう愛でることが出来るのではないかと思いますね。

    単に色味ではなく単にテリでもないSomething

    時おり、『切れ味抜群、sharpな輝き』と表現する物とはまた別の次元にある発色と輝き、と言えるのではないでしょうか。

     

    あるダイヤにおいて“しなやか”を感じると、もう他の物を見たくないとも思える時があります。それほどに魅力的なもの。

     

    “しなやか”だから美しい、のか、

    それとも、美しいがゆえに“しなやか”なのか、と考えると、

    “しなやか”だから美しいと感じる場合の方が圧倒的に多いのではないかと思います。

     

    それでは一体“しなやかさ”とは何ぞや!??

     

    VividIntenseDeepではあまり感じることがない“しなやか”、

    比較的、彩度が高くない物に感じることが多い“しなやか”、

    高彩度ではないが故に、煌きを極々わずかな時間、刹那とも言える間、ダイヤの中に留める時があります。

    それが“しなやかさ”と言えるのではないかと。

     

    ‘その刹那とも言える時間’に、どれほどのものを受けとめられるか、

    それが“しなやか”を測るポイント。

     

    “しなやか”に、『嫋』という漢字をあてる場合があります。

    『女』+『弱』、

    強くない、弱いことが魅力、

    “微妙”に反応するとしか言いようのない“しなやか”、

    だからこそ美しい。

     

    “しなやか”を刹那の時間に感じることが出来なくとも、

    “ぬれ縁”に“はすに掛けて”、胸から上を少しこちらに向けたような女性を感じさせるPinkダイヤはあると思います。

     

    それが思いのほか官能的な季節になってまいりました。

     

     

     

     

     

     

     

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