Uki Dialy

「カラーダイヤモンド専門店 コズミック」店主によるカラーダイヤモンドブログ
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Constellation
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    十数年前の新刊本、白洲正子と河合隼雄の対談共著『縁は異なもの』を眺めておりましたら、以下のような記述がありました。

     

    『ご縁』を英語に訳するのは非常に難しいのだそうで、

    英国人に、こうこうこのような事象を日本語では『ご縁』と言うのだけども、それを英語にすると何となる? と問うと、

    まず出て来る単語が、『coincidence』。

    それって『偶然』だろうと言うと、

    ならば『fate』かと。

    『運命、宿命』とはまたちょっと大袈裟な。

    そこまでは行かんだろうと、

    “GOEN is deeper than coincidence.”って感じ〜

    と説明すると、

    だったら『constellation』だと。

     

    ちょっと待って、それは『星座』じゃないの??

     

    いえ、かの有名なユング(1875 – 1961)、スイスの精神科医、心理学者ですけども、彼は、“人にとって大きな意味を持っている出来事の巡り合わせ”を、

    『constellation(布置・ふち)』と呼んだのだとか。

     

    日々、皆さん方とメールやら電話で遣り取り、お取引させてもらっておりますけども、

    当然ながら、『ご縁があった』ことよりも『ご縁がなかった』方が多いですね、残念ながら。『九分九厘大丈夫』だと思った時に限って『ご縁がない』。なんでやねん!??と熱くなってみても後の祭り、、そりゃまあ、どこかでウッキーがイージーに妥協すれば簡単に物事は運んだ、、ということは分かり切っております、しかし、それを端から見越して‘すんなり’Negotiation出来たのかと言うと、やはりそんなことは不可能。極端な話、100万円の商品を50万円にしろと言われて即座に『はい、承知しました、ありがとうございます。』なんて言う売り手はおりませんな、当たり前のことです、70万でもかなり難しいですし、バーゲンや特価の時であったら90万すら困難でありましょう・・・

    そこで、ならばナンボになんねん? 

    『はい、それでは・・・』、と続くのが通常の商談であり、ノーマルなプロセスですよね。

    ところがですな、

    最近の日本、災害がやたら多いことと関係があるのか?!『(100万円の商品を)50万だったら買ってやる』と言って来て、『いや、それはちょっと・・・』と回答したら、こちらが何度も妥協案を申し出ているにも関わらず“完全無視”を決め込む人が出てきたのですね、ホント残念至極、全く理解不能の事態。

    このような“ご無体”とも言える『ご縁のなさ』、一体どのように解釈すべきなのか?!?

     

    『縁』は仏教用語なのですね。

    物事には因(原因)があって、それに縁が作用して結果が起こる・・・

    『因縁』。

    因縁は、サンスクリット語の“nidana”に由来し、原因、動機づけ、機会という意味あい。ni (降下)とdana(束縛)、ふたつの言葉による熟語なんだとか。

    降下とは、高いところから命令などが下ること、という意味がありますね、、

    そう、天からの命によって束縛されて絶対に従わねばならない、

    それが『ご縁』。

     

    単なる偶然とは思えない不思議な巡り合わせ。

    なるようになった”と必然の如く感じられた出来事。

    あたかも準備されていたような出会い。

     

    ユングが言う『constellation』は元来、『星座』の意味、つまり、広い宇宙に別々に存在している星が白鳥や竪琴の形に見えて人に大きな意味を持つように、人を取り巻く様々な事象の数々もまた天から配されたもの。

    『ご縁』とは、あるなしではない。

    配される”もの。

    そこに“ある”からこその『ご縁』。

     

    通俗的に我々が使っている『ご縁がない』は誤用。

    ない”ものは『ご縁』とは言わないのですね。

    『ない』ものを追うべからず・・

    『ない』ものに幻影を求めるべからず・・

    なにかスッキリとした気分!

     

    『縁は異なもの』の中で、河合隼雄は次のようなことを語っております・・・

    白洲さんの著書を読むと、そこには一貫して『美』の追求があると言ってよいだろう。(白洲の著書で重きをなす)仏像、和歌、骨董、などなど。それらのどれをとってみても私には興味なく、不可解なことばかり。それではどうして白洲さんの作品に惹かれるのか。その秘密は『人』。美を外から眺めている人ではなく、その中に生きようとしていることがひしひしと感じられるのである。”

     

    河合隼雄が白洲正子の文章の中に『美』を感じたことが、河合と白洲の『ご縁』の始まり。

     

    これまでは、『縁』と『美』との間には何か両者を結び付けるものが介在していると思っておりましたけども、そんなものは不要なのですね。

     

    皆さんとウッキーとの間には『縁』と『美』だけが存在している・・・

     

     

     

     

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