Uki Dialy

「カラーダイヤモンド専門店 コズミック」店主によるカラーダイヤモンドブログ
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桃源郷
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    大阪周辺の桜もかなり見ごろになってきましたようで、

    次の日曜まで持ってくれるのかどうか、心配になっている人も多いのではないかと推測いたしております。

     

    しかしまあ、アッと言う間でしたね、、

    ほんの数日前は『寒い、寒い!』を連発していたのに、今日の気候は何かもう別の国に来たようです。

     

    今年のように寒の戻りが強くて、いきなり20℃超というような陽気になった年は、“三春(みはる)”なんて言いましてね、梅と桜と桃を同時に楽しめる、ということもあるようですな。

    とは言いましても、梅と桜と桃がひとつところで同時に満開になっている、なんてことはほとんど有り得ないでしょうし、また、皆が満開でなくとも、ひとつところで三つを同時に楽しめる、ということもかなり難易度が高いに違いありません。

    それでも、おめあての桜花を見に行ったら、道中まだ梅の花があり、また偶然に桜の脇に桃が開花し始めていたという現場に行きあたった、ということは誰しも意識せずに経験しているのではないでしょうか・・・

     

    不思議なことに、

    梅や桜の名所は多いのに、桃の名所ってね、あまり聞かないですね。

    桃の花の方が、梅や桜よりも圧倒的にIntenseで華やかな美しさなのに。

     

    歌にしても、古来より桜花を詠んだ歌はもう数えきれないほどあるのに、

    桃花の方は全然少ないそうで。

    音楽の方でも、『同期の桜』はあっても、『同期の桃』なんて言いませんしね、

    福山雅治や森山直太朗の桜の歌はヒットしたようですが、さすがの中島美嘉も桃の歌は歌ってなさそうで〜

     

    古代からずーーっと見て来て、有名なのは、何度も書いている大伴家持のこの歌くらいのもの・・・・

     

       春の苑 紅にほう 桃の花 した照る路に 出で立つ少女

      

    桃の花というのはIntenseであるが故に、日本人には、あからさまに愛でるのが憚られたのかもしれませんね、、こんな歌も・・・・

     

       桃の花 宿に立てれば 主(あるじ)さえ 

                     すけるものとや 人の見るらむ

                  ― 大江嘉言 (1202年) ―

     

    これは、桃の花が庭にあるから、家の主である私まで色好みと他人は見るのでありましょうか〜・・、

    ということですね。

    桜花は“趣き”なのに、桃花は“スケベ”の象徴!?

     

    中国の『桃源郷』のお話、ご存知ですかな、

    陶淵明(365-427、魏晋南北朝時代)の、『桃花源記』が有名ですな・・・・

     

    ・・・晋の時代、ある漁師が舟で谷川に添って行くうちに迷ってしまって、「アレレ?!」となっていると突然、桃の花が咲いている林に行きあった。それは川をはさんで両側に数百歩の距離にわたって続き、桃の木ばかり。そして、香りの良い草花は鮮やかな色で美しく、花びらが散り乱れていた。林は川の水源で終わり、さらに数十歩行くと、急に目の前が開けて明るくなった。土地が平らに開けて集落があり、建物がきちんと並んでいる。良く手入れされた田畑、綺麗な池などがあり、鶏や犬の鳴き声があちこちか聞こえてくる。田畑で働く村人の服装はあまり見慣れぬ外国人の物のようであった。村人は漁師を見て驚き、どこから来たのか尋ねた。漁師は問いに詳しく答えた。村人は直ぐに漁師を誘って家に戻り、酒を用意し、食事を振舞った。村人たちが言うには、自分たちの祖先は秦の始皇帝が亡くなった後の戦乱を避けて家族を連れてこの隔絶した場所にやって来たとのこと。外部との接触を全く断ってきたので、それ以降のことは全然知らない。「今はいったいなんという時代なのか」と問う。村人たちは、漢の時代があったことを知らず、ましてや魏や晋を知るはずもなかった。漁師は村人のために知っていることを全て話し、村人たちはそれを聞いて皆ため息をついた。漁師は、数日の間、村人たちにもてなされた後、別れを告げた。別れの時、村人は漁師に言った、「この村のことは外部の人にお話しになるには及びませんよ(黙っていてください)。」漁師は、村を出て自分の舟を見つけ、直ぐもと来た道をだどって、あちらこちらに(再訪のための)目印を付けた。自宅に戻ってすぐ、役所の長官のところに行って、自分が経験したことを話した。長官は、部下を漁師に付けて村を探させたが、目印は見つからず、結局、二度と村には行きつくことが出来なかった・・・

     

    『桃源郷』は、俗世から隔絶されたユートピア、

    そしてまた、桃は、生命力の象徴なんですな、

    中国では、桃に神秘性と百鬼を制圧するパワーを認識していたそうな。

     

    そのように考えてきますと、、

    もちろん、桜色のFancy Light Purplish Pinkの美しさには、幻惑されかねない魅力を感じますけども、

    やはりFancy Intense Pink、高彩度の、いわゆる“桃色Pink”により強く惹かれるということは、我々にとっても非常に自然なことなのでありましょう。

     

    さあ、あなたの“桃源郷”、この春に是非ともまた一つ見つけていただくこと、お薦めいたします。

     

     

     

     

     

     

    | ukitama | - | 17:56 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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